ネパール連邦民主共和国

ネパール連邦民主共和国の国旗
首都カトマンズ
言語ネパール語
人口29,331,000人(2008)
面積140,800km²

解説

新国旗は2つの3角旗を合わせたという、他に例を見ないユニークなデザインであるこの国旗は長くネパールの2大名家とされたシャー王家とラナ宰相家の各三角形の旗を合わせてできたもの。
1962年12月、マヘンドラ国王が近代化集大成として、立憲君主国の基本を定めた憲法を定めた。
その憲法で国旗をはじめ、さまざまな公式制度が明確かつ詳細に定められた。
かくも具体的な記述は他に例を見ない。
国旗に関しては前文第9条で基本的な形状を説明し、さらに付属書では数百語を費やして、具体的かつ詳細に幾何学的な作図法を文章で詳述している。
それ以前の国旗は1923年位採択されたもので、同じく3角形を2つ合わせたものであったが、月と太陽には目鼻が描かれ、形状は安定していなかった。
月は王室を表わし、太陽は宰相一家を表わすとされ、〈月や太陽のようにネパールが長く栄えるように〉という願いがこめられている。
しかし、その後、国王、議会、共産主義毛沢東派の三大勢力の争いが続き、議会の停止、武力対決といった中で、2001年、王族のほとんどが殺害されるという事件が起き、国内は一層混乱し、2006年には、それまでの王を讃える歌詞の国歌を変更した。
そして08年5月28日にギャネンドラ国王が退位したものの、依然、各勢入り乱れての政争で、安定した国づくりは進まず、王政を廃止したため、とりあえず国名はネパール連邦民主共和国となったが、国旗の変更には至っていない。
しかし、この国旗はこうした場合に各国で行われてきたように、全面的に変更になることも、ありうると言わざるを得ない。