暑いときには「赤い星」 – なぜか飲料水に

法務省入国管理局難民認定参与員としてバングラデシュからの難民認定異議申立人を審尋した帰り道、品川区上大崎の交差点まで、たまたま出会った友人の車で送ってもらった。車外に出た瞬間、「暑い!」。甲州市が連続39.2度というのだから、それは言うまいと思いつつも、つい口に出してしまった。

そこで目についたのが角のインドネシア料理店の看板。そしてこの装飾板。おもわずゴクリ。

ん、でも似たような星印って、いろいろあるよなぁ、と長嘆息。う~ん、なぜだろう。サッポロビール、ハイネケンビール、そしてサンペリグリエの水。そんな写真を貯めていた自分に笑ってしまったら、少し涼しくなった。

それでもその後食事したアメリカ人とたまたまサッポロビールで乾杯をしながらこの話をしたら、「それって北朝鮮の国旗を真似たの?」ときた。私にはなぜこんなにもみな似たのか全く分からないが、「まさか北朝鮮を真似るようなことはないでしょう」だけ言いつつ一気に飲み干した。どなたか事情に詳しい方がおられたら、教えてほしい。

とりあえず、サッポロビールにはHPの「お問い合わせ」欄に質問をさせていただいたけれど。

国旗での赤い星は、ほかにニュージーランド、アルジェリア、チュニジア、ジンバブエ、ジブチ、パナマといったところか。かつてはソ連、ルーマニア、ブルガリア、ユーゴスラビア、アルバニア、ウクライナ、白ロシアといった東欧諸国の国旗にも赤い星があったり、モスクワとレニングラード間には特急「赤い星」が走っていた。

意外な感じなのはカリフォルニア州の州旗。1836年のCalifornia lone flagに由来する星である。ちなみに熊はカリフォルニアハイイロクマ(加州灰色熊)。

カリフォルニアハイイログマを描いた旗は1840年代の半ば、当時はメキシコの領土だったカリフォルニア地方で反乱を起こしたアメリカ人たちが用いたもので、勇敢さと強さの象徴。ただ、実際にはこの熊は1924年にセコイア国立公園で1頭が数回目撃されたのが最後で絶滅した。その後この旗は1911年に州旗として制定され、現在も使用されている。

カリフォルニアは1848年の米墨(アメリカ・メキシコ)戦争の結果、ニューメキシコとともにアメリカがメキシコから1,500万ドルで割譲を受けた。その結果1851年から「星条旗」は31星となり、以後、その国旗は7年間続いた。ペリーが日本にやってきたときの「星条旗」がまさにその31星の「星条旗」であった。

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