5円硬貨と国旗①

5円硬貨(5円玉)と国旗ってあまりに関係なさそうで、なにやら判じ物(古い表現ですね。「クイズ」とでもしましょうか?)のような表題ですが、みなさん、5円玉ってじっくり見たことがありますか?

銅と亜鉛の合金である真鍮でできており、「五円」と書いてある表側には、稲穂、歯車、そして横線で海(川、湖沼)が描かれ、農業、工業、水産業を表しているのです。裏側には、木の芽が2つ登場し、これは林業を表していのです。

1953(昭和28)年にこの硬貨が初めて登場したころは、コメの増産、工業の復興、水産業の活発化による動物性たんぱく質の確保は、日本の最優先課題でした。林業は今でこそ外国からの輸入木材に圧倒され大変厳しい状況ですが、建築資材としての活用をはじめ、木材はプラスチックが溢れるようになるまでは、ほとんどあらゆるものづくりの基本となる材料でした。

また、日本では史上初の貨幣である和同開珎以来、穴が空いている硬貨はなじみ深いものですが、世界ではかなり珍しくいものです。私など1960年代にはこれを外国へのお土産にして結構、喜ばれたものでした。

ところで、国旗で見ると、稲穂と歯車が出てくるのはまずは、つい最近までのミャンマーの国旗です。軍事政権が制定し、1974年から2010年10月21日まで掲げられていました。この2つで、農業と工業、農民と労働者を表していたのです。軍事政権が社会主義を目標にしていたことがこれでも分かります。


1974~2010年までのミャンマーの国旗

2010年10月21日、軍事政権はまず国旗を変更して軍事政権の変化の兆しを見せた。
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