錦秋の秋 – カナダでの赤い楓の葉

「錦秋の候」、最近いただくお手紙や案内状はこの言葉で始まるものが多いですね。まさに秋たけなわ、今頃のカナダは一山真っ赤に燃えているように見えるのかなと想像しています。


カナダの国旗

カナダの国旗はサトウカエデ(英語: Sugar maple)の葉。この国旗、デザインからThe Maple Leaf Flagとも呼ばれます。

古くは1921年から紋章の一部にこの葉を用いています。しかし、この国旗になったのは東京オリンピック直後1965年2月15日。サトウカエデは、カナダを代表する木で、秋には山が燃えるように赤くなります。また、私たちになじみ深いのは、樹液から採るメープルシロップ。開拓時代、食べ物がない冬の間、先住民の教えに従い、この樹液をすすって飢えをしのいだとも伝えられています。カナダの厳しい自然の中での暮らしを象徴している話です。

カナダのそれまでの国旗はイギリスの国旗「ユニオンフラッグ(ジャック)」を左上(カントン)に配した、レッド・エンサイン。右側(「流れ」)には、イングランド、スコットランド、アイルランド、そしてフランスの紋章が組み合わさった「カナダの紋章」が付いたものでした。

白は降雪をイメージしており、両側にある赤は大西洋と太平洋を示しています。また、カエデの葉の12本の先端は10州と2準州を表しているとされています。

1965年1月28日にカナダの国家元首であるエリザベス2世によって国旗として宣言され、2月15日から今日まで掲揚されているものです。このため、2月15日は「カナダ国旗の日」(National Flag of Canada Day)とされていまする。

このデザインに至る道は長く複雑なものでした。早くも1925年に国旗制定作業をスタートさせ、第二次世界大戦直後の1946年に議会に特別委員会を設置しました。65年の改訂までには2,600もの案が寄せられたそうです。

1964年には3案に絞られ、ジャック・サン・シルという人が楓の葉を様式化したデザインを創り、ジョージ・ビストがその配置を考え、ギュンター・ワイズェッチ博士という人が彩色を決め、最終的には15人から成る議会の委員会が決定したものです。

国旗の白は純粋さを表わし、赤は「強さ」を表すと説明されています。

楓は主として、カナダ国民の多くが住んでいる東部地域に繁殖しているものです。

カナダの国旗はカエデの赤い葉である。両端に縦の赤い帯び(太平洋と大西洋を表す)が入っている。英仏両系住民の難しい国民感情を緩和するため、1965年12月、それまでの英国色の強い国旗を全面的に変更したのでした。

「9.11事件」の直後、私はカナダを数回訪れる機会がありました。空から見る山々はもうすっかり紅葉していました。学生時代からご指導いただいているエイデルマン敏子女史にお世話になり、ウィークエンドは郊外に「紅葉狩り」に出かけました。まだ9月の末というのに、ほぼ全山ほとんど真っ赤。「こんなもんじゃないわよ。あと10日もすれば燃えるような赤一色になるわよ」。

やはり私には圧倒される赤のみの紅葉より、「松をいろどる楓や蔦」が「赤や黄色のいろ様々」に山の麓を裾模様に彩ったほうがいいと感じられ、名物のメイプル・シュガーを買って退散したのでした。

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