国旗のある風景43 – 大相撲人気回復なるか

大相撲では土俵の上に必ず「日の丸」が掲示され、時に「満員御礼」の垂れ幕が下がる。

相撲人気が回復し、最近その「満員御礼」がまた出るようになった。相撲好きの私としては嬉しい限り。居間で「タニマチ」気分を味わうのは庶民の贅沢というものだ。

ただ、八百長、親方による死に至るまでの弟子いじめ、麻薬など不祥事が続いた挙句の去年(2011年)の秋場所では、協会は苦肉の策化か、7日目(9月17日)に、約75%の入場者数だったに拘らず、「満員」御礼を出した。

こんどの11月場所(福岡)では果たして観客の復活なるか。ここ数年、福岡場所の客離れはあまりに酷いからだ。地元財界の大物に訊いても、「もう、どうにもならない」。

だから、私は「福岡場所」は、札幌、仙台、広島、福岡で4年に1回くらいの開催にすべきだと思う。

そのためには、日本相撲協会が最大の努力を集中して、公益財団法人となり、国の助成と財界、その他民間の寄付で、他の3都市に興行できる設備を準備すべきだと思う。

ところで、「満員御礼」が出たときは、慣例で力士、大相撲関係者、報道関係者に大入袋が配られる。中身は十円硬貨1枚。ちなみに戦前は、10銭硬貨1枚が入っていたそうだ。

この「満員御礼」、連続記録は、1989年11月場所の11日目から1997年5月場所2日目までの666日。一時は文字通り満席になった時だけ出していたが、今はおおむね枡席が9割捌ければ「満員御礼」となる。

千秋楽、優勝力士は朝青龍、白鵬、そして今度、新横綱として晴れの場を迎える日馬富士(いずれもモンゴル出身)も国歌「君が代」を唱和する。文部科学省が所轄団体に厳しく要請しているのかも知れないが、これは立派。まさか、「仮に」日本人力士が優勝して、歌わないなどというお粗末はないでしょうね。「日の丸」が一層、輝く時なんですから。

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