EUにノーベル平和賞


EUの旗

米誌「Newsweek」(10月10日号)のperspective欄に、こんな話が出ていました。

「昨日はスペイン人、今日は倭私たち、明日はイタリア人、あさっては…ヨーロッパ中の人々が該当に繰り出す」。ギリシャ公務員連合(ADEDY)のヨルゴス・ハリシスの言葉です。

24時間ゼネストを実施した先月26日、首都アテネで政府の追加緊縮策に抗議するデモの参加者に呼びかけたときのセリフです。その先日には、スペインの首都マドリードでも緊縮財政に反対するデモが発生しました。

こうした状況下で、ノーベル平和賞って、もう少し選びようがなかったものなのでしょうか。

朝日新聞(10月13日付)によれば、欧州連合(EU)域内の民意がEUの政策決定に反映されなくなり、社会格差の拡大が人権侵害を助長していると指摘して、20以上の団体を束ねるノルウェー平和評議会は、ノーベル賞委員会のヤーグラン委員長(元首相)に辞任を迫ったそうです。

そもそもこの委員長は、EU加盟を2度否決したノルウェーにあって加盟推進派であり、政治的な選考だというのです。

経済危機の続くギリシャでは、「毎日が戦時のような状態だ」とされ、ロシアではノーベル平和賞が「世界の社会活動家にとって退屈で、つまらない賞になった」「役所にあげる賞ではない」との声もあるようです。

また、読売新聞(10月14日付電子版)によれば、12月10日にオスロで開かれるノーベル平和賞の授賞式に誰が出席するかをめぐり、受賞が決まったEUの内部で、早くもつばぜり合いが始まったようすです。

我こそはという人は、①欧州議会のシュルツ議長、②主要国首脳会議などにEU代表として臨むファンロンパイ欧州理事会常任議長(EU大統領)、③EU執行機関・欧州委員会のバローゾ委員長といった「おとな」たち。さらには、④EU統合の流れに寄与してきた独仏の歴代首脳が出席する案も出ているそうです。

それに対し、欧州委の閣僚に相当するマルムストローム欧州委員(内務担当)はツイッターを通じ、「加盟27ヵ国の子どもたちに出てもらったらどうか」と提案しました。

名案ではないですか? これって。きっと世界の共感を得ますよ。

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