国旗のひみつ・キッズ国旗物語 – 「日の丸」の円はまん中


円の中心をヨコの100分の1だけずらした「日の丸」

「日の丸」の円は国旗のまん中にありますか?
あらたまってこうきかれると、「えっ!?」となりませんか?

実は、必ずしもそうとは言えない時代があったのです。1870年、明治政府は初めて、国旗のデザインやサイズを決めました。1月27日の太政官布告(太政官布告第57号)というものによってです。

その時の「日の丸」は、交易をおこなう商船にかかげるための国旗についてですが、なんと、円の中心は旗の中心(対角線の交点)より、ヨコの100分の1だけ、はたざおのほうに寄せるというものです。

これは、そのほうが実際に旗を掲揚(けいよう)するときに、まん中に見えるという考え方によるものです。1999(平成11)年の「国旗国歌法」では円はまん中にと決められましたが、しばらくはその100分の1ずらしたものも、国旗としてつかっていいとなっています。

みなさんの自宅や学校で、円がまん中にあるかどうか、調べてごらん。どうやって調べるのかな? 旗を4つに折りたたんで、計るのが一番かんたんだと、タディは思いますが、ご家族や先生に相談してみてください。

なお、バングラデシュの国旗は、緑地(みどりじ)に赤い太陽ですが、その円は、はたざおがわに、ヨコの20分の1ずれています。


バングラデシュの国旗

また、パラオの国旗は、太平洋をあらわす空色(そらいろ)に黄色い満月ですが、その位置はヨコの10分の1、はたざおのほうに寄っています。


パラオの国旗

ただ、ラオスの国旗(中央に白い満月)やニジェールの国旗(中央にオレンジ色の太陽)の場合は円は中央にあります。


ラオスの国旗

ニジェールの国旗
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