国旗のある風景15 – 香港でも反中デモ


中華人民共和国の国旗「五星紅旗」

1997年の英国による香港返還までの香港の旗。
反中デモ行進ではこの旗がたくさん用いられていました。右はこの旗の紋章部分。

バウヒニアの花をあしらった現在の香港の旗

読売新聞7月2日付国際面のトップでは、<香港 中国干渉に「不満」>、<「私は香港人」意識高まる>との見出しで、胡錦濤国家主席が併合15周年を記念して来訪した機会に、同国家主席に異義を申し立てる形でのデモが行われたことを報じています。

このデモでは英国統治時代の香港の国旗を林立させている様子をテレビの映像で見ることが出来ました。香港人としてのアイデンティティを大事にし、「一国二制度」といいつつも、中国の影響力の強大化に不安や嫌悪感を抱く香港市民の気持ちを表しているように思います。

香港には昨年4190万人の観光客が訪れ、内、2810万人(過去最高)が中国人だったのです。宝飾品の売り上げが大きく伸び、中国からの株式買い付けも増え、香港にとって中国はいまや経済的には大きな支えになっているとはいえ、自由や民主主義といった香港の「核心利益」をだいじにしたという意識が高まっているようです。

中国政府は2017年の次期行政長官選挙では、直接選挙導入を容認する構えを見せていますが、それも一筋縄ではいかないような、民主派や人権派といわれる人たちの動きが活発になりそうです。

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