サッカー欧州選手権、イングランド敗戦の悔しさ


こんな感じだったのでしょうか。

以前にも主解しましたが、読売新聞の「ロンドン五輪百話」の連載は、実に面白く、毎日、興味深く読ませてもらっています。6月27日の記事はこんな内容でした。

サッカーの欧州選手権開幕直前、故障者が続出したイングランド代表。英国のある大衆紙は代表チームのエンブレム上に描かれた3頭のライオンの上に絆創膏(ばんそうこう)を<×>の形で貼り付けた合成写真を掲載し、さえない現状をユーモアたっぷりに伝えた。

新聞好きといわれるだけあって、英国では様々な新聞が発行されている。「タイムズ」に代表される高級紙だけでなく、スクープ合戦にしのぎを削る大衆紙には、高級紙を上回る発行部数があり、その影響力は見逃せない。

有名芸能人やスポーツ選手のゴシップや事件を取り上げ、刺激的なイラストや合成写真も数多く使われる。王室絡みのスキャンダルなど特ダネの一方で、違法な盗聴取材が問題となり、廃刊に追い込まれたケースもある。

ロンドン五輪も大衆紙の格好の取材対象。どんなニュースが飛び出すだろうか。

ただ、これだけの記事では「3頭のライオン」が何を意味するのか、一般の読者には理解できないのではないでしょうか。

これは英王室の紋章なのです。プランタジネット朝の創始者ヘンリー2世が1頭のライオンの紋章を採用し、王位を継承したリチャード1世が、それまでに1頭だったライオンを3頭に増やしたと言われています。リチャード1世はヘンリー2世の男。生涯のほとんどを戦争に明け暮れ、勇猛さから獅子心王(Richard the Lionheart、フランス語ではCœur de Lion)と称され、騎士の模範と讃えられてきましたが、統治能力には定まった評価がありません。

絆創膏をどう貼り付けたのかはこのコラムではよく判りませんが、イタリアチームとのPK合戦で逆転された悔しさが解るような気がします。

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