小さな「日の丸」では元気が出ない


今、バスや電車の中吊り広告でよく見られるポスター。
「日の丸」の白地の周囲を黄色で枠取りしているため、赤い丸が一層貧弱で、
選手までが、ひ弱に見えます。

これでは試験に元気が出ません。
枠が黒でもやはり赤い丸が小さいので貧弱なのです。

国旗国歌法(1999)で「日の丸」の大きさは、縦の5分の3と決まっています。1870(明治3)年の国旗についての2つの太政官布告でも同じです。そうしないと元気が出ませんよ。

ちなみに、私は長野での冬季五輪のときに、冬の競技は背景が白であることから、「日の丸」の白地の白度を上げ、丸の大きさをあえて縦の3分の2にしました。これは東京五輪を前に永井一正さん(後の日本グラフィックデザイナー協会会長)ほか二人のデザイナーが日宣美展で発表したものですが、国旗国歌法提案の1年前でしたから、誰はばかることなくそのようにしました。

そのせいで日本選手団が好成績だったとまでは言いませんが、どうも昔から、円が小さいことがよくあります。


1937(昭和12)年11月、華北の保定に入城し、ぬかるみの道を行進していく日本軍。
沿道で日の丸の旗を握って歓迎する中国人は、心なしか活気がなく、日本兵の姿にも疲労が漂う。
写真は「LIFE AT WAR」から。解説も編集を担当した鈴木康次良氏執筆のものと思われる。

尖閣列島の岩場に描いた「日の丸」

ここでは「シナ事変」(戦後は「日中戦争」と呼ぶことが多い)当時の写真を紹介しましたが、昨今でも政治結社日本青年社がせっかく尖閣列島の岩場に描いた「日の丸」ですが、残念ながら、少し円が小さいですね。次回は是非、もう少し円を大きく描いて、日本の主権のもとにあることを強く表示してください。

もう一度、言います。「日の丸」の円は縦の5分の3の大きさにしましょう。

国旗国歌法の国会審議のときに、私は参考人として口述しましたが、「日の丸」のデザインをきちんと決めるべきだということを、国会内でも国旗を掲揚すべきことなどとともに強く申し述べました。その通りになったのは結構なことです。

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