国連旗物語①


国連旗

国際連合(国連)は1945年10月24日に創設されましたが、国連旗は、1947年10月20日に開催された第2回国連総会において制定されたものです。日本が加盟できたのは1956年ですから、創設から11年余は、日本は加盟できないままでした。この年に「日ソ共同宣言」が成立し、これによって、日本の国連加盟にソ連が拒否権を行使することがなくなったからです。

国連旗の図柄は、北極を中心として描かれた南緯60°までの正距方位図法の世界地図を中心に、平和の象徴であるオリーブの葉で囲んだものです。国連の目的は「国連憲章」の第1条で次のように規定されています。

  1. 国際の平和及び安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること並びに平和を破壊するに至る虞のある国際的の紛争又は事態の調整または解決を平和的手段によって且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること。
  2. 人民の同権及び自決の原則の尊重に基礎をおく諸国間の友好関係を発展させること並びに世界平和を強化するために他の適当な措置をとること。
  3. 経済的、社会的、文化的または人道的性質を有する国際問題を解決することについて、並びに人種、性、言語または宗教による差別なく、すべての者のために人権及び基本的自由を尊重するように助長奨励することについて、国際協力を達成すること。
  4. これらの共通の目的の達成に当たって諸国の行動を調和するための中心となること。

これをかいつまんで言えば、「国際の平和の創設と維持」ということになるでしょう国連旗はそのことを象徴しているのです。オリーブは『旧約聖書』の「ノアの方舟」の逸話に基づく平和のしるしです。ノアが洪水の様子を探らせるためにハトを放ったところ、一枝のオリーブを咥えて戻ってきたという話に拠るものです。ですから、ハトとオリーブをそのまま描いたフィジーの国旗もあれば、中南米の国旗にはオリ-ブの枝で紋章を囲んだ国旗もいくつかあります。

国連旗については「UN Flag Code」があり、それによると縦横比は2:3または3:5とし、中央のしるしは、縦の2分の1で、旗面の中央に配すと定められています。

国連旗を国旗その他の旗と併揚する場合は、他のいかなる旗も国連旗よりも高い位置に掲揚してはならず、また、旗の大きさも国連旗より大きくしてはいけないとされています。


2011年10月7日、防衛庁で行われた南スーダンでの国連支援活動に派遣される
陸上自衛隊員結団式での、国連旗と国旗「日の丸」。

ですから、この写真のように国連旗を正面に向かって左側に掲げるのは正しい掲示の仕方です。

なお、国連旗の空色は国連の諸活動にあたってベレー帽や作業服などの衣装にも用いられているほか、国連の支援で独立したことを示すソマリアの国旗に、また、オリーブの枝はギリシャトルコ両系の対立が厳しいキプロスの国旗に平和の象徴として取り入れられたのですが、その国旗に託された思いは、遺憾ながら、現実には果たされないまま今日に至っています。

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