国名はグルジアではなくジョージアに

グルジア共和国はこれからはジョージア共和国と呼ぶことになるらしい。

2009年3月、グルジア政府は、日本語における同国名表記をこれまでのロシア語表記から英語表記に基づく「ジョージア」に変更してほしいと要請してきた。2014年10月下旬に来日するマルグゲラシビリ大統領から、安倍首相に陽性があれば、日本政府は、この要請に応じて「ジョージア」に変更する方針を固めた(読売新聞 2014年10月5日付)。


グルジア、もといジョージアの国旗

イングランドの国旗。
ともに守護聖人「聖ジョージ」の十字

英語名がGeorgiaであることは世界であまねく知られているわけだが、旧ソ連時代からその構成国であったこの国は日本語でグルジアと表記されてきた。

グルジア語では、「自国をსაქართველო(サカルトヴェロ)(ラテン文字ではSakartvelo)という。サカルトヴェロとは「カルトヴェリ人(グルジア人)の国」という意味で、カルトヴェリは古代ギリシャ人の記録にもあらわれる古代からの民族名カルトリに由来する言葉である」とウィキペディアにある。

周知のように、2008年の北京オリンピック開会直後にグルジアは蟷螂の斧を振りかざしてロシアに武力を行使した。やむにやまれぬ挑戦であることは明らかで、待ってましたとばかり、プーチン露大統領は北京から現地入りして、首都まで制圧し、ロシア人住民の多い南オセチア、アブハジア両地区を、独立国の名のもとに事実上、併合した。

1980年前後に何度か、わが国を代表するような著名な国際政治学者たちとこの国を訪れたことがある。特に語学や言語学に強い高坂正尭、矢野暢の両京大教授とグルジア語がどこの言葉に近いかをにわか勉強したが、首都トビリシ訪問中には見当がつかなかった。その後、ようやく私が知ったところではスペインのバスク地方の言葉に近いとのこと。あらためて驚いた。天にあられる両教授にメールしたいほどだ。

「グルジア」はロシア語の(グルーズィヤ)にからのもので、キリスト教国・グルジアの守護聖人・聖ゲオルギウス(聖ジョージ)の名に由来する。これを「ジョージア」と呼んではアメリカ合衆国のジョージア州と同じスペルで同じ発音となり、混同することもありうる。

国旗は聖ゲオルギウスの十字とされる白地に5つの赤い十字架であるが、小さな4つがないと、同じ聖ジョージを守護聖人とするイングランドとおなじになるため、「後発の」ジョージアがその周囲に小さく赤い4つの十字を配したもの。

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