スコットランドが独立する?

9月18日、スコットランドで独立の可否を問うレファレンダムが行われる。グラスゴー、エディンバラ、アバディーンなど親しみのある都市の名が思い出され、『国富論』のアダム・スミス、蒸気機関のジェームズ・ワットといった偉人を輩出し、明治の最初の「唱歌」の教科書にも出た「蛍の光」、そして同じく“ヨナぬき”の「故郷の空」、さらには情緒たっぷりの「アニーローリー」といったなじみの曲の“原産地”であるスコットランドだ。


スコットランドの“国旗”

北海道の遥かに北に位置するが、面積人口とも北海道と大きく違わない。

7日付の英紙サンデータイムズによれば、独立賛成が51%、反対が49%と初めて賛成が上回ったそうだ。もっともサイドを決めかねている7%の人を除いての話だから、最終結果は判らない。

欧州随一とも言うべき北海油田を抱え、これならいけるとまず1999年に自治政府と議会が英国の賛成のもとで発足、2011年には独立を主張するSNP(スコットランド民族党)が議会の過半数を占めた。

これまでの世論調査ではここまで行くとは思われない数字だったが、流れが変わったのか、ロンドンが「ポンドを使わせない」とか、「EU加盟を申請しても認めない(満場一致制なので拒否権と同じ)」といった嫌がらせや脅しをかけたのが逆効果に出たのか。「引き締め」「引き留め」は楽観できなくなってきた。そこで、財政や福祉で自治権限を一層高めるといった懐柔策も表出してきた。

もし、スコットランドが分離・独立すればその第一の影響はまず英国に及ぶ。外交・安全保障上これはゆゆしき問題だ。SNPの掲げる非核化により、英国唯一の核戦略基地がスコットランド南西部から移転せざるを得なくなるような事態さえ起こりうる。潜水艦発射弾道ミサイル「トライデント」の移設も同じだ。

これらは単に英国にのみならず、欧州、ひいては世界の安全保障バランスにも影響を及ぼしてこよう。

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