「日の丸」だってサマになる!

だから年寄りは困る、と言われそうだが、銀座尾張町の信号で、「日の丸タクシー」の車の後で停まった。「腕よりも心で 運転で●日本を元気に!」が目黒駅前にあるこの会社のモットー。


前を行く「日の丸交通」のタクシー(銀座4丁目で)

かなり大きめに描いた日の丸、結構、気分のいいデザインだと思う。次は自分で運転しないで、「日の丸タクシー」に乗ろう。どんな心で運転しているかも体験したいものだ。

それにしても、尾張町、材木町、箪笥町、霞町、高樹町(首都高の出入り口の名のみ)、宮代町…みんななくなって久しい。おそらく都内では唯一か、新宿区が「昔の名前で出ています」。

愛住町、赤城下町、赤城元町、揚場町、荒木町、市谷加賀町、市谷甲良町、市谷砂土原町、市谷左内町、市谷鷹匠町、市谷田町、市谷台町、市谷長延寺町、市谷仲之町、市谷八幡町、市谷船河原町、市谷本村町、市谷薬王寺町、市谷柳町、市谷山伏町、岩戸町、榎町、大久保、改代町、神楽河岸、神楽坂、霞ケ丘町、方町、歌舞伎町、上落合、河田町、喜久井町、 北新宿、北町、北山伏町、細工町、坂町、左門町、三栄町、信濃町…以下、さらに60もの町名があり、西新宿という高層ビル街があるので、郵便番号では80区分くらいされているのです。

坂町など10軒ほどしかないのですが、私はは二人の親しい友人がいますし、左門町には池田満寿夫・佐藤陽子ご夫妻が住んでいて、依然何度も伺ったことがありますがおそらく5軒ほどでしょうか。三栄町には恩師・末次一郎先生がおられましたが、たぶん、住宅は10数軒だったのではないでしょうか。ですから、新宿区には、何丁目何番何号などという住所はほとんどありません。昔ながらの何町何番地なんです。

こうして地名を護ったのは、林修三元内閣法制局長官をはじめとする古くからの住民でした。林先生は私が知ったころは駒澤大学の教授でしたが、末次先生が主宰する安全保障問題研究会(現在は、会長・袴田茂樹新潟県立大学教授)でご指導いただきましたが、新宿区の地名を護る運動では、先頭に立っておられました。「これは貴重な文化なんだから、新住居表示だとか郵便番号制度で消滅させてはいけないんだ」。

町の名を細かく覚えるのはタクシーの運転手さんには大変なことなのかなぁ。こんど「日の丸タクシー」にでも乗ったら訊いてみましょう。それとも「心で運転」するドライバーなら「苦しゅうない」のかも。

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