沖縄のシーサーとスリランカ、シンガポール①

2カ月ぶりに沖縄を訪ねた。いつものことだが、那覇空港から始まってどこにいっても、シーサーを見かけた。

ご承知のように、シーサーは、沖縄でよく見かける魔よけの置物。家や建物の門や屋根などに据え付けられる。各家々ではこれとともに門に近い塀の下あたりに「石敢當」と書いた小さな看板のような表示があるのが、沖縄では普通。


那覇空港内に設置された大きなシーサー

いずれも魔よけというから、古来、沖縄にはいろんな「魔」がいたのだろう。海賊、台風、津波、中国大陸や薩摩からの圧力、琉球処分、そして戦災、米軍の27年に及ぶ軍政、米軍基地の集中…。シーサーも「石敢當」も間に合わないような、さまざまな出来事が歴史上続いた。

「旗屋」としては、シーサーを見て思い出すのはスリランカの国旗。ライオン(シーサー)は古くからセイロン(スリランカ)のシンボルだ。


スリランカの国旗。
左の2本の帯は、イスラム教の緑とヒンズー教のサフラン色。国旗全体で宗教的寛容を表わす。

シーサーは「獅子」と同じ語源。元はサンスクリット語でライオンを表わす「シンハー」を沖縄方言で発音したもの。八重山諸島では「シーシー」、まさに「獅子」ともいうそうだ。

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