シンガポールはライオンの国

シンガポールという国名はサンスクリット語で「獅子」を意味する「シンハ(simha)」に由来することによる。つまり、ライオンの国ということだ。今日、多くの観光客が豊かなこの国を訪問するが、1960年代の汚れたシンガポールを思い出すと、その後のシンガポールはまるで別の国だ。リー・クアンユー首相の指導によるClean Singapore Campaignは見事に成功した。


観光名所でもあるマーライオン

但し、当時、たばこの吸い殻を路上に捨てると3万円くらいの罰金という厳罰というのには驚いた。日本人もそうかと思うが「罪を恐れず罰を恐れる」というのが、どうも漢文化圏に共通の価値観かもしれないと思った。

シンガポールのダウンタウンの中心に建つ「マーライオン」は人気の観光スポット。背景には見事に美しい高層建築が並ぶ。


シンガポールの国章

シンガポール国旗の三日月は、若い国家がこれから昇ってゆくことを表す。五つの星は民主主義、平和、進歩、正義、平等の五つの理想を示す。赤は、普遍的な兄弟愛・同胞愛と人間の平等を意味し、白はどこまでもひろがりいつまでも続く潔白さと美徳を意味する。

シンガポール国家の紋章には、そのライオンと、マレー半島では古くからおなじみのトラが描かれている。紋章の下にあるスクロール(帯)には、この国のモットーである「Majulah Singapura」(マレー語で「進めシンガポール」)と書いてある。これはこの国の国歌の題でもある。

マレー半島でトラというと、すぐ思い出されるのは「虎狩りの殿さま」として一躍有名になった徳川義親氏。第19代尾張徳川家の当主(1886~1976)福井藩主・松平春嶽の息子)。私は縁あってその長男の義知氏(1911~92、同20代当主、日赤常任理事)と晩年、大変昵懇だった。その義知氏、1921年のこの「虎狩り」の際にはご尊父に随行した。

「転地療養にマレーに行っていた父がスルタンに招かれて1日、一緒に虎を見に出かけただけの話。大騒ぎされたことがおかしいくらい。ただ、おかげで、“虎刈り”に引っ掛けて、父は全国理容組合連合会の名誉会長に担がれてね」と笑っていた。

シンガポールの国章で、盾を支える動物は、向かって左(シニスター)はライオン、向かって右(デクスター)はトラになっている。ライオンはシンガポール自身を表し、トラはマレーシアとの歴史的連帯を表す。

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