国旗のある風景 – 姫路城

5月8日、世界赤十字デーということで、姫路で赤十字について講演してきた。私は高校時代に青少年赤十字の活動に参加して以来、長年、赤十字に深くかかわってきたので、いまでも「本籍は赤十字」と言うくらい、気持ちを寄せている。

この日は国際赤十字の創始者アンリ・デュナン(1828~1910、拙著『赤十字とアンリ・デュナン』中公新書参照)の誕生日であり、同じ誕生日という縁もあって日赤に入った現在の社長である、畏友・近衞忠てる(火へんに軍)氏。4年前に、赤十字赤新月社連盟の会長(アジア人で初)になった時には、私が全てを取り仕切り、各界の名士200数十人を集め、司会までやってお祝いした。

しかし、東日本大震災にあたって、私は日赤の対応を厳しく批判した。阪神淡路大震災の時はもっとひどく、著書『NGO海外ボランティア入門』(自由国民社)などにも書き批判したが、今回は石巻日赤病院など懸命な努力を重ねたところなしとはしないが、さして改善されず、「愛の鞭」を振るわざるを得なかった。被災者の感謝は、自衛隊、全国のNGO、米軍へのほうが声が大きいのは事実だ。

都市化が進み、地方自治体や町会に依存してきた体質が間に合わなくなりつつある。集合住宅化の進行で日赤の社費(活動資金)集めは、以前に比べかなり難しくなってきている。

寄付というパイはユニセフをはじめとする国際機関、4万ともいわれる国内のNGOなどとくいあっている。

日赤病院も他の病院とどこが違うのかというと説明が容易ではない。看護教育も、全国に17の専門学校、5つの大学、1つの短大を運営している日赤であっても、200にも増えた4年生大学での看護師養成学部・学科になった現在、最優秀の人材が日赤に来る時代はとうに終わった。

閑話?休題。どうも筆ならぬキーボードが走り過ぎた。赤十字の話は機会を改め、本題に戻る。

この城、今は修復工事の最終段階。昭和の大修理から45年が経過し、予想以上に漆喰や木材の劣化が進んでいたため、大天守の白漆喰の塗り替え・瓦の葺き替え・耐震補強を重点とした補修工事が進められている。

せっかくNHK大河ドラマで「軍師 官兵衛」をしているのに、肝腎の姫路城(白鷺城)は8月まで修復中。見学の再開はさらに遅れるとか。

20年近く前、国際政治学者でのちに姫路の近畿福祉大学の学長となられた小谷豪冶郎先生ご夫妻に案内していただいた時、天守閣にいくつかの「マリア瓦のあるのを見せていただいたのが、強く印象に残っている。阪神淡路大震災の時、小谷先生は京都のご自宅から鳥取県経由で姫路の大学に通ったという仁徳の人。最後は、相次いで亡くなられたご夫妻とも医学研究のために献体された。

講演会場の2階から臨む姫路城には「日の丸」がよく似合う。見学再開となったら、是非、再来したいものだ。

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