これは国旗ではなく、中国共産党の党旗

12月27日の各紙は前日の中国で、建国の指導者・毛沢東主席(1893~1976年)の生誕120年の関連行事が行われたことを報じている。習近平政権が打ち出した経済改革計画が左派(保守派)を動揺させていることもあり、今回は北京では大げさにならない程度の記念行事を開いてそれなりに建国時代の指導者として功績をたたえ、他方、故郷の湖南省韶山には毛を慕う大勢の人たちが押し寄せて偲んだ。


中国共産党の党旗

1923年に採択されたソ連の国旗

毛沢東の故郷・湖南省韶山には生誕120周年にあたる12月26日、毛を慕う大勢の人たちが押し寄せ、中国共産党旗を掲げて偲んだ。

その様子を伝える朝日新聞の27日朝刊を見た、K氏(軍事専門家)から、「なんで今頃、ソ連の国旗を掲げてデモをするのかな」とさきほど、訊かれた。「Kさん、これは中国共産党の党旗であり、ソ連の国旗とは鎌と鎚の上に星があるなしなど、微妙に違うんです」とお答えした。

確かに、毛沢東の肖像は今でも中国の紙幣「元」に印刷されているほか、遺体はレーニン、ホ・チミンなどと同様、北京で保存され、多くの人々が観覧に訪れており、現在の中国では毛沢東を崇拝する風潮は依然、根強いものがある。

ただ、毛沢東の歴史的評価をめぐって中国共産党は、功績だけでなく、「文化大革命(1966~76年)」の名の下に国家的大混乱を招き、また、それ以前の、「大躍進時代(1958~61年)」の食糧難も酷いものだった。この2つだけで、数千万といわれる死者を出したことについて、重大な誤りがあったとの見解を示している。

そうした見地から、習近平国家主席は26日、北京の人民大会堂で行われた党の公式座談会で、毛沢東が「文化大革命の時代」に「重大な過ちを犯した」とした上で、「革命指導者は人であり、神ではない。神聖視すべきでないし、過ちがあったからといって、その功績を抹殺してもならない」と指摘しつつも、現在の改革開放による中国の成長も、毛の時代の経験が礎だったと強調した。

中国では、過去30年に及ぶ改革開放政策が継続され、共産党内の左派は貧富の格差拡大や汚職のまん延といった不公平・不公正な社会が作られたとしている。このため、左派は常套手段として、貧しくても平等だったと毛沢東とその時代を崇めることで現政権による市場志向型の政策に圧力を加えている。


1948年に発表された中国の国旗

実は、独自路線を歩んでいる?日本共産党の党旗は、一つに合わせられた4枚の赤旗の上に、農民と労働者を象徴する「稲穂を通した歯車」
である。同じような発想からのデザインといえよう。「万国の労働者を団結せよ」という「共産党宣言」(1848)の叫びが聞こえてきそうな気がする。

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