世界最大の旗と国旗掲揚塔⑤ アラブ首長国連邦

以前、小欄は「世界最大の国旗がアラブ首長国連邦の首都アブダビの上空に現れた」という報道が、2007年12月3日、時事通信により配信された」という報道を紹介しました。それによると面積は「4645㎡に及び、オーストラリアで昨年達成された記録を塗り替えて世界最大となった」ということです。

ところが、山口県下関市在住の88歳になるN氏から、小欄にこれは縦横何メートルになるのか、と質問を戴きました。

勘弁してください。私は高校時代の数学の試験14回(中間、期末が年5回、3年次の期末試験はなし)のうち、9回が零点。最高点が「嬉しくも」37点という“算痴数盲”。

それでも%さえ解れば、かつての長嶋、今のイチローや大谷・藤波の打率もわかり、何とかこの年まで生きることができると言い張っている程度ですから。

それはともかく、早速、わがユーラシア21研究所の「妙齢の美女」に相談したところ、即座にちゃんと教えてくれました。彼女はきっと天才(「数天算才」?)でありましょう。

さて、その「4645平方メートル」の面積というアラブ首長国連邦の国旗ですが、こういう計算になるようです。

私が計算したところ、計算の途中で割り切れない数字が出てきましたので、小数点第3位を四捨五入して、以下のように求めました。

縦55.65m × 横83.475m = 面積4645.38㎡

計算式は以下のように考えたそうです。

縦を a とし、横を 3a/2 とします。そこから、方程式 a×3a/2 = 4645をたて、
a について解きます。

この計算が正しければ、「世界最大の国旗」という報道そのものが、正しくないということになりますよね。

ただ、この話、「但し」が付きます。この国の国旗は、本来、縦横比が1:2なのです。写真で見ると、今回の大きな旗は2:3のように見えますが、念のためもう一度、計算してもらいました。

縦:横が1:2の比率だとしますと、

(小数第3位を四捨五入して)

縦 48.19m × 横96.38m = 面積4644.55㎡

となります。

1:2でも、2:3でも割り切れませんので、面積に関しては、四捨五入なのかもしれないですね。

「オーストラリアで昨年達成された記録」というのを私は過分にして知りませんが、従来は、1992年のバルセロナ・オリンピックで、75m×105mの五輪旗が開会式のときに、全役員・選手によって持ち上げられたのが、よく知られています。

他にも、1991年8月にモスクワでクーデタ未遂事件があったとき、ロシアのエリツィン大統領を支持する人たちが、「赤の広場」いっぱいに、白赤青の横三色からなるロシア国旗を広げたことがあります。80m×120mはあるとか言われました。もっと大きかったかもしれません。

さらに2001年、「9.11事件」の9月20日、巨大な星条旗がミシシッピー州スタークビルの競技場で広げられました。この日、同州立大と南カリフォルニア大によるアメフトのカレッジ対抗戦の開会式に際し、亡くなられた3000人以上の犠牲者を追悼すべく、両チームの全選手によって、捧げられたのです。写真はあるが、具体的な寸法はわかりません。

アブダビの上空に現れた国旗は、上空ということで場所の制限が少ないのでしょうね。

長方形の4色を組み合わせたデザインなので、オーストラリアやアマリカの国旗とは比較にならないくらい、製作が簡単です。おまけに、国を挙げて国威発揚を図っているさなかですし、資金が潤沢、といった理由で新記録が達成できたのでしょう。

問題の計算式、私の頭脳ではそう言われれば、そうですよね、くらいのことは言えるのですが、下関のNさま、いかがでございましょうか。

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